スレイヤーズ初のDtoC事業に密着取材! 本格的電子シーシャ「CHILLHABIT」開発に踏み切った理由とその苦悩とは

スレイヤーズ初のDtoC事業に密着取材! 本格的電子シーシャ「CHILLHABIT」開発に踏み切った理由とその苦悩とは

2024.10.25

株式会社スレイヤーズは、企業Mission「GIVEの連鎖を創り出すプロフェッショナルマーケティング集団」のもと、マーケティング支援からプロダクト開発まで、革新的なサポートでデジタル時代のビジネスの加速を目指しています。

今回のインタビューは、新プロダクトにあたる電子シーシャ「CHILLHABIT(チルハビット)」の開発について。

チルハビットとは、フレーバー注入済み持ち運び電子シーシャで、シーシャならではの旨味と爆煙を自宅で簡単に再現、濃厚なフレーバーと大量のミスト(煙)を楽しむことができます。吸引回数は約2000回で、タバコ10箱分に相当します。※実際に使用できる吸引回数は使用状況、環境温度、吸引量などにより異なります。

広告代理店であるスレイヤーズが、なぜチルハビットの開発に踏み切ったのか?

株式会社スレイヤーズ社長の松下 知樹さん、そしてマーケティング事業部の久保寺 隼也さんに、開発に秘めた想いを振り返ってもらいました。

(左)久保寺 隼也 マーケティング事業部 (右)松下 知樹 代表取締役社長


ー開発当時の電子シーシャ市場

久保寺:電子シーシャと違って、電子タバコ市場はすでに大きかったです。

2023年の電子タバコの市場規模は322億~335億円ほどでしたが、〝電子シーシャ市場〟になると、出来立ての状態でした。味も煙も、本格的な電子シーシャというものはありませんでした。

でも、世界的にはシーシャ自体の需要ってすごく多くて。2023 年から2028 年にかけては18.9%の年平均成長率と予想されています。店舗数だと、東京にはスターバックスと同じくらいあるんですよ。

私自身シーシャが好きなこともあり、満足のいく電子シーシャがないことが惜しく感じていました。

また、スレイヤーズは総合的なマーケティング支援を行っていて、土台となるメーカー業から通して経験をすることで、よりgiveの幅を広げられるのでは、と考えていました。

それなら、スレイヤーズで本格的な電子シーシャを作ろう!となったのが発端です。

ー開発時の想い

久保寺:手軽な本格的シーシャ体験で、いつでも深いリラックスができる世の中にしたいという思いから、プロジェクトを進行していました。シーシャを吸いたくても、シーシャバーまで行かなければならなかったり、健康的に悪そうだからと避けてしまったり。そういう懸念点をすべて壊したかったです。

松下:「タバコミュニケーション」という言葉がありますよね。非喫煙者だと、そういった場面でどうしても疎外感を感じてしまう時があると思うんです。タバコミュニケーションの中でビジネスの大事な話が進んだり、関係性の構築にも役立ったりしますよね。

だから開発当時から、煙草を吸わない非喫煙者でも、一緒に煙を楽しめるプロダクトにしよう、と決めていました。

 


ーチルハビットへのこだわり

久保寺:こだわった箇所が2つあって、形と味です。

まず、見た目を本物の電子シーシャに寄せていて、他にはない高級感が感じられるのがポイントです。シーシャ好きの方のために、市販のマウスピースにも対応しています。

形について、サンプルを8パターンまで絞り、消費者にアンケートを取りました。コンパクトなものや、変わった形のものもありましたが、最終的に今のハンドル型にたどり着きました。結果、本格的にシーシャを楽しまれている層や、シーシャ屋を営まれている方からも好評の声をいただけました。

続いて味です。シーシャバーで人気のフレーバーを調査し、より広い層の需要に応えられると感じた5種類の味に決めました。

特に一押しは「ドゥルセ・デ・レチェ」です。「ドゥルセ・デ・レチェ」は、社長の松下がシーシャ屋で毎回頼むほど心酔しているフレーバーを再現してもらったんです。

松下:ミルクキャラメルクリームを意味する「ドゥルセ・デ・レチェ」は、その名の通りキャラメルポップコーンのような風味なんです。

老若男女問わず好かれていて、映画館やテーマパークでの思い出が蘇るような、そんな特別感がぴったりだと思い、フレーバーに加えることにしました。1回の煙でも味わいを深く感じられるように、少し濃厚な、焦がしキャラメルのような風味を再現してもらいました。

手にとってくれた人から、ドゥルセ・デ・レチェの感想を聞くのがここ最近一番嬉しいですね。

若い女性からも受けが良く、弊社のインターン生の子も2本買ってくれたみたいで、こっそりガッツポーズしました(笑)

 


ー大変だったエピソード

久保寺:本物のシーシャの味を再現するのが本当に難しかったんです。例えば「レモンドロップ」だと、完成したものを吸ってみて「酸味が足りない」「甘すぎる」と感じて振り出しに戻る・・・みたいなことが何度もありました。

「レモンドロップ」のテーマは〝甘酸っぱい初恋の味〟なんですが、「初恋の味ってなんだろう?」というところから、何度もイメージを膨らませて。ベストな味にするため調整をひたすら繰り返して、やっと今の味にたどり着きました。

設計に関しても、味の再現度を高く保ちながら、シーシャに劣らない量の煙を出し、液漏れもゼロにする、というのがすごく難しかったです。

それでも、シーシャ好きの方にも認めていただける商品にしたかったので、時間をかけて、味や煙のムラをなくして、できる限り本物の電子シーシャに近づけました。

型も他社とは違う形だったので、本格的な金型から作成しています。

手間も費用もかかりましたが、その分満足のいくものができたと思います。結果、気づいたら開発に2年、試作回数は2000回を超えていました。

 


ーローンチの思い出

久保寺:本当にいい商品だからこそ、いち早く沢山の人に試してもらいたかったです。

実際に発売して、お客様から「味が桁違いだった」「こんな体験初めて」なんて言葉を頂いたときは感無量でした。シーシャバーに頻繁に通っている方からも「本物みたいで感動した」と言っていただけて、時間をかけたかいがあったなと思いました。

ーローンチの苦労

久保寺:開発も大変だったんですが、発売するのも一筋縄ではいきませんでした。スレイヤーズは本来、広告代理店なので、DtoC事業は初の試みです。

メーカーとしての立ち回りが初めてだったので、購入に至るまでのカートシステムや、郵送の流れなど、壁にぶつかることも少なからずありました。販売開始してからはひたすらトライアンドエラーの繰り返しでした。

また、ネットで購入するときに個人情報を入力すると思うのですが、入力項目1つとっても、どんな内容でどんな仕様かで効果がまるで違うんです。

例えば、電話番号の入力箇所を3つに分けず1つにする、住所を自動入力にする、のような細かい変更と検証を何度も行いました。

ユーザーの方にとっていかに操作、入力しやすい導線を引けるか、シンプルな変更でも購入率に変化があるので、すごくやりがいがありました。SNSでの広告施策でも、投稿されたタイミングで購入されると、やはり嬉しく感じます。

 


ーチルハビットで〇〇な世界に

久保寺:私は普段、運転の休憩中に吸ったり、お腹が空いた時に吸ったりしています。タバコと違って匂いがつかないので、室内でも吸えるのが嬉しいですね。

シーシャバーに行かなくても、手軽に非日常感を味わえるので、重宝しています。

ニコチンとタールが入っていないので、お子さんのいるご家庭でも楽しんでいただけるかなと思います。家事や仕事で1人の時間が取れない時に、リラックスツールとして使っていただきたいです。

松下:チルハビットはマウスピースの装着が可能で回し吸いできるところが特徴です。お酒や煙草が1つのコミュニケーションツールになっている現代で、お酒が苦手な人や、非喫煙者でも一緒に楽しめる、新たなコミュニケーションツールになればいいなと思っています。

リモートワークが増加してコミュニケーションが減少している時代だからこそ、一回一回の飲み会や集まりで会話を広げる手段になってくれたらなと。

 


ー今後の展望

久保寺:まずは味のバリエーションを増やしていきたいです。シーシャバーに行くと、組み合わせ次第で味の可能性がいくらでも広がりますよね。より本格的なシーシャに近づけるという意味でも、お客様の吸いたい時に吸いたい味がある・・・そんな状況が理想です。

他にも、喫煙者に向けて禁煙ラインの開発や、SDGsに配慮した商品開発に取り組んでいきたいです。より幅広く楽しんでもらえるプロダクトに成長させていくつもりです。

またスレイヤーズとしては、チルハビットで培った成功体験を、いち早くクライアントにgiveしていきたいですね。

ーチルハビットをどうしていきたいか

松下:「電子シーシャといえばチルハビット」という位置づけにしていきたいです。

気付けば友達もみんな知ってる!となるくらい広めていきたいです。

ー今の課題、どう取り組んでいくか

久保寺:まずは、より多くの人に手にとってもらうことが一番の目標です。

それと並行して、手に取っていただいた方の満足度も上げていけるように、商品のアップデートにも力を入れていきたいです。

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